2010年01月03日

『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』

記念すべき今年の初映画鑑賞は、
『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』でした。

しかし、この作品は、映画と呼ぶには異色すぎるかもしれません。
その迫力と一体感から、マイケルのライブを
『疑似体験できる映像』と言っても過言ではありません。

とにかく、新春からどぎもを抜かれました。
「King of Pop」という称号に全く名前負けすることのない、
マイケルの音楽へのこだわり、
50代とは思えないダンスの切れ、
そしてそんなマイケルへの憧憬の念を抱いて集まった世界最高のスタッフ達。
それらの映像が、マイケルの名曲とともにスクリーンに映し出されます。
圧倒されたと同時に、世界はとんでもない才能を無くしてしまったんだな、
とさみしくもなりました。


これこそ、劇場で観るにふさわしい映画です。
リバイバル上映している今のチャンスを逃さずに、是非!


(紅白歌合戦のスマップのマイケルダンスに違和感を感じた人は、
 この作品で『本物』に触れてください。違いがわかると思います、笑)
posted by 地獄坂 at 14:42| ☔| Comment(10) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月18日

『トランスフォーマー/リベンジ』

久々に映画をこきおろしますよ〜

『リベンジ』を観終わった後、なんで自分は、
前作を観てあんなに興奮していたのかわからなくなってしまった。
とにかく、苦痛の二時間半でした。
始めの30分間でお腹いっぱいになり、パンパンになっているところを、
「もうやめて」というぐらい映像を詰め込まれている感じでした(笑)


映画は冒頭から、米軍と正義のオートロボが共同戦線を張って、
悪のオートロボと戦うシーンから始まります。
その映像の迫力は実に壮大なもので、自分はここでお腹いっぱいになりました。
「こんな見せ場を冒頭に見せていいのか?」と思いきや、
それから二時間強、米軍&正義ロボと悪ロボの戦闘が延々と続きました。
おいしいケーキも、食い放題だと苦痛になるものですね。
「おもしろい!」と思ったのは冒頭の戦闘シーンだけでした。

そもそもこの映画は米軍かロボットフェチが壮大なアクションシーンを楽しむ映画で、
ストーリー自体はめちゃくちゃなんです。
なんで、悪のロボットは地球に攻め込んで来て人類を滅亡させる気なのか。
なんで、米軍と正義のロボットが共同戦線を張っているのか。
なんで、主人公の青年(とその彼女)がキーマンになって宝探しみたいなことをしているのか。
なんで、主人公の青年とその彼女は戦場のど真ん中でいちゃついているのか(笑)
これらすべてのストーリーをテキトーな説明で終わらせていて、合理性が全くないのです。
おそらく監督は壮大なアクションシーンが撮れたらストーリーなんてどうでもいいのでしょう。

こんなトンデモ加減を許せる寛容性がないとこの映画は楽しめないのでしょう。
しかし、この映画の前に『ディアドクター』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 』と、
ストーリー自体がすばらしい映画を観ていた自分にとっては、
『リベンジ』のいい加減さに腹が立ってしょうがありませんでした。


とにかく、『リベンジ』は米軍かロボットフェチにしかオススメできない映画です。
posted by 地獄坂 at 14:48| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月13日

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』

「2作目でここまで盛り上がっていいのか!」
と逆に今後の展開を心配するほどの出来でした。
とにかく、見所が多くて全く飽きなかったです。

二時間という短い枠で、平和な日常と、
使徒が襲い来る恐怖をテンポ良く交互に描いていき、
ラストはTV版で最高の見せ場だった回を、
それを上回る上質な展開に仕立て上げて締めくくりました。
まさに圧巻です。


『序』はTV版のリメイクというイメージが強かったけど、
『破』では明らかにTV版からストーリーが離れて行ってましたね。
10年前のエヴァは、大風呂敷を広げに広げて、結局たたみきれなかったけど、
本シーズンでは大風呂敷をちゃんとたたむ心意気があると感じましたね。


個人的には、新キャラの眼鏡っ子マリの暴れっぷりに、
めっちゃ興奮しました。この子強いです。


エヴァファンなら、間違いなく劇場で必見。
posted by 地獄坂 at 20:48| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ディア・ドクター』

何の予備知識もなく観に行ったのが大正解でしたね。
観る前はただの僻地医療の人情ドラマだと思っていたけど、
待っていたのは、もっと深いテーマを含んだ作品でした。
それは「医者とはどんな存在か」「人を治すとはどういうことか」というテーマでした。

本作は、ある僻地の医師の失踪事件と、
その医師の仕事ぶりの回想シーンが交互に織り交ぜられ語られます。
物語が進むにつれ、笑福亭鶴瓶がどんな人間で、
何を考えながら僻地の人々を診ていたかが段々わかってきます。
それがまるでサスペンスのような謎解きで、実に面白い。

その面白さを可能にしているのが、
緻密な僻地医療の描写と絶妙な演出ですね。
終わったあと思い出してみると、
この映画には無駄なシーンはほとんどありませんでした。
全てのシーンが登場人物の複雑な心情を表していて、
観客の想像力を膨らませてくれました。
そんな恐ろしいほど完成度が高い映画です。


しかし、『ディア・ドクター』は『おくりびと』のように観客を泣かせない。
泣かせられそうなシーンはいくつもあったのに。
ただ、観終わった後、自分はほっこりと微笑みました。

邦画らしい、本当にいい映画を観ました。
posted by 地獄坂 at 20:33| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月28日

『レスラー』

全編を通して切なさが蔓延しているプロレス映画でした。
中年になってもプロレスを続けるレスラーの苦悩と孤独を、
2時間ぶっとおしでこれでもかと描いています。

その、人生においてプロレスしかないとても不器用な男を、
ミッキー・ロークが完璧に演じています。
体は頑強に鍛え上げていてもどうしても隠せない顔のしわ。
そして、背中で感じさせる男の哀愁。
実に見事な役作りと演技でした。


「老いと孤独」がテーマの作品としては、
最近見た『グラントリノ』が思い出されますが、
『グラントリノ』のクリント・イーストウッドは自らの老いを認め、
それに決着をつけようとしていたと感じますが、
『レスラー』のミッキー・ロークは、ひたすら老いに抵抗していました。
それがあの印象的なラストに集約されるのですが…


まとめますと、『レスラー』はいい映画です。
しかし、全編通してあまりに切ないのと、
肉体的にも精神的にも「痛い」シーンが多いので、
爽快感が得られないという点で星四つです☆☆☆☆。
posted by 地獄坂 at 22:28| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月01日

『GOEMON』

ゲゲー!
伝説的なダメ映画『CASSHERN』の紀里谷和明の作品を、
また劇場でみちゃったよ!
でも今回の『GOEMON』はなかなかおもしろいよ!
『CASSHERN』の約2倍はおもしろいよ!

得点をつけるとしたら…
映像・アクション★★★★★
ストーリーの突っ込みどころ★★★★★ でしょうか。
まあ、突っ込みどころ満載ということは、
紀里谷監督は脚本家としては『CASSHERN』から全然成長していなく、
ストーリーは星一つ★ということなんですが(笑)

時代背景も人物設定もいいかげんな戦国ファンタジーという点は許せるんですが、
主人公の石川五右衛門の行動を始め、ストーリー展開もいいかげんで、
ラストまで?マークが頭の中で回りまくりです。


しかし、映像とアクションはすばらしかった!
劇場で(1000円で)観れて良かった、と思います。

前半の見せ場、「石川五右衛門VS霧隠才蔵」は、
『NARUTO』を実写化したらこんなんだろうなぁ、というぐらい迫力があったし、
(忍術なしの体術vs体術という点で)
後半の見せ場、「石川五右衛門の一騎当千っぷり」は、
『戦国無双』ばりに爽快感がありました。

単純に映像美だけみたらセンスはあるんだから、
次からは紀里谷監督は映像だけ担当して、
ストーリーは考えない方がいいんじゃないか(笑)


脳みそ空っぽにして戦国アクションを楽しみたい人にはオススメですよ!
posted by 地獄坂 at 18:13| 🌁| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『グラン・トリノ』

劇中で使われている小物から小さなセリフにいたるまで、
無駄なシーンがほとんどない恐ろしいほど完成度の高い作品です。

衝撃的なラストシーンは、一見アンハッピーエンドに見えるけど、
自分には爽快なハッピーエンドに見えました。
同じイーストウッド監督の『ミリオンダラーベイビー』とは対照的な。

また、偏屈だけど頼りがいがある、「ハードボイルド」なじじいを演じさせたら、
ハリウッドではクリント・イーストウッドに敵う役者はいないと思えましたね。
そんな偏屈で孤独なじじいが、隣のモン族の一家に心を開いていく様子は、
ゆったりとしていて、自然で安心できました。
そんなゆったりとしたストーリー運びがあるからこそ、
ラストの「ハード」な展開が活きてくるんですよね。
監督としても役者としてもクリント・イーストウッドかっこいい!に尽きます。


賞とかとってないけど、この面白さだったら、
もっと話題になっていいんだけどな〜
posted by 地獄坂 at 17:34| 🌁| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月27日

『スラムドッグ$ミリオネア』

さすが今年のアカデミー賞8部門を制した作品だけあって、
万人にオススメできる文句なしに面白い映画です。

しかし、この作品は米アカデミー賞をとるにはあまりに異色です。
なぜなら、ロケ地は全編インドで、役者も名だたるスターは全くでていなく、
ほとんどが無名のインド人です。
欧米人の監督ダニー・ボイルが撮ったインド映画といっていいかも。

そして、作品を貫くテーマも重いです。
貧困問題、子供の人身売買、宗教問題、マフィアなどなど、
スラムで育った主人公の生い立ちを通してインド発展の陰の部分をフォーカスしています。
その生い立ちの悲惨ぶりは、日本人では想像できないほど壮絶です。
だから、決して軽い気持ちで観にいけるようなただの娯楽作品とはいえません。

でも、さすがは『トレインスポッティング』のダニー・ボイル監督。
それらの問題の見せかたはスピーディーで、ある種スタイリッシュでもあります。
集中して見ていないと、その問題を見逃してしまいそうなほど。

こうして、インドの貧困問題を軽やかに見せている「道具」が、
誰もが知っている番組「クイズミリオネア」です。
学などないはずのスラム育ちの主人公が、次々と難問に答えていく。
「なぜ彼は答えを知りえたか?」が主人公の生い立ちと共に語られます。

「ミリオネア」の「ライフライン」の使い方も実にうまい。
圧巻は、最後の「テレフォン」でしたね。
このラストで、この作品は社会派ドラマなだけでなく、
ひたすら一人の女性を想い続けた主人公の純愛映画として決着します。
いろいろな意味で、希望がわいてくるラストシーンでしたね。


二回観たらまた色々な発見がありそうな映画ですね。
これから観にいく人は、ぜひとも全てのシーンを注意深く観ることをオススメします。
posted by 地獄坂 at 18:56| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月13日

『レッドクリフ PartII −未来への最終決戦−』

「未来への最終決戦」というサブタイトルに、
ダサっ!と思いましたが、
娯楽大作としてかなり楽しめた作品でした。
PartTに比べてもその大作ぶりは増しています。
Tを観ていなくても映像だけで楽しめるんじゃないでしょうか。

前作が、決戦前夜という感じで小規模な戦闘にとどまっており、
しかも有名な武将の武威に頼っていたのに対し、
今作の後半は軍勢対軍勢のちゃんとした戦争シーンになっています。
『プライベートライアン』のノルマンディー上陸作戦シーンのようなというと褒めすぎになりますが、
それくらい壮絶でやるせない戦争のありさまが描かれています。

しかし、最終的には周瑜を始めとする武将達の個人力で決着が着いちゃうんですよね。
それは映画としては仕方のないことなのかもしれないけれど、
軍勢対軍勢の迫力のあるシーンから一転して個人ドラマになると、
こちらとしては多少興ざめでしたね。

前作のレビューで『ロードオブザリング 王の帰還』以上の戦闘シーンを期待すると書いたけど、
さすがに『王の帰還』は超えられなかったですね(笑)


しっかし、このシリーズだけを観ると、
曹操って、とことんダメな大将ですね。
敵方の一人の女に執着するし、
味方の優秀な武将を切っちゃうし、
肝心の決戦の前に美女の入れたお茶をすするし…
これ以上書くとネタバレの連続になるから書きませんが。

この偏った曹操像を修正するために、
映画を観た後に『蒼天航路』の「赤壁の戦い」の部分だけ買ってきて、
イッキ読みしました。
うん、やはり曹操は負け戦でもただ者じゃない。
posted by 地獄坂 at 20:59| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月27日

『ヤッターマン』

ドロンジョ.jpg

きまぐれで観にいった『ヤッターマン』が意外な当たり映画でした。
これはヤッターマンの完全実写化ムービーです。
ヤッターマンの馬鹿さ加減も、突っ込みどころ満載加減も、
あますところなく実写化しています。
邦画のアニメ実写化はことごとく失敗する傾向にありますが、
本作は、かなり成功に近い作品と言えるのではないでしょうか。


加えて本作は、ドロンジョ役のフカキョンこと深田恭子の、
プロモーションビデオと化しています。
妄想シーン含めて、もう劇中はドロンジョの見所満載です。
そして、そのドロンジョ役にフカキョンがはまりにはまっています。
本来のヒロインのヤッターマン2号なんて、完全に食われています。

『下妻物語』など、フカキョンのトんだ演技が大好きな自分にとっては、
まさに大好物な映画でした。


フカキョン好きか、ヤッターマンの熱烈なファンは是非観にいってください(笑)
posted by 地獄坂 at 22:40| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月29日

『地球が静止する日』

今年最後の映画にして、今年最大の拍子ぬけ作品でした。
とにかく、大きく広げた風呂敷の畳み方が下手すぎます。
ラストで「ええっ!全人類の運命がそんなに簡単に決まっちゃうの?!」と思いました。


『地球が静止する日』と似た宇宙人侵略型映画として『宇宙戦争』が挙げられますが、
私は『宇宙戦争』の方は大好きなんですよね。
以下、2作品の類似点と相違点を挙げてみます。

〈類似点〉
・圧倒的な文明を持った異星人が地球を侵略
 人類は基本的になすすべがない 

・異星人が人類を滅ぼそうとする理由がよくわからない

・物語はある一組の親子を焦点に描かれる

・大風呂敷の畳み方(ラスト)がとにかく拍子ぬけ!

〈相違点〉
・『宇宙戦争』の異星人はとにかく好戦的で残酷、
 『地球が…』の異星人はなぜか少し友好的

・『宇宙戦争』の侵略シーンはとにかく凄惨で人死にまくりで終末感高し
 『地球が…』は良く分からないナノロボットで街が壊れていく映像だけ。血もほとんど出ない(笑)

・『宇宙戦争』では人々はとにかくパニックして逃げ回る
 『地球が…』の人類は意外と冷静。国の機関もちゃんと機能しています。
 
・『宇宙戦争』のテーマは死とか死とか死(笑)
 『地球が…』のテーマは人類愛?


とにかく『地球が静止する日』は、人類が存亡に危機に陥っている割には、
終末感は少ないし人々もパニックしないので危機感が薄いのです。
それが自分には、ものすごく物足りなかったのです。

そして、異星人の代表を演じるキアヌ・リーブス。
『マトリックス』のネオのイメージをそのまま本作に持って来たんじゃないか?と思いましたね。
当然のことながらSFとして『マトリックス』を全然越えてませんが。
ただ、その能面顔は感情があるのかないのかわからない異星人を演じるには適役でした。


予告編と映画タイトルで期待値を上げすぎました。
非常に残念な作品です。
posted by 地獄坂 at 21:04| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月14日

『WALL・E/ウォーリー』

自分の中で『ポニョ』を軽く越えました。
今年一番のアニメ映画です。間違いなく。

『ウォーリー』は、一級のアニメ作品であると同時に、
一級のSF映画であり、また一級のラブストーリーです。
その完成度の高さはものすごいです。
ピクサーの映画作製能力の高さに驚きました。


今回は、予備知識をほとんど入れずに見に行ったのが良かったですね。

「遠い未来、ゴミだらけで人類のいなくなった地球に一人取り残されたゴミ処理ロボット、ウォーリー。
 唯一の相棒のゴキブリと共に、毎日毎日ゴミを処理する日々。
 そんなある日、空から一人のロボット、イブが舞い降りてきた…」

この映画をこれから観る人は、ここまでの予備知識だけで観にいくべきです。
この後に物語は壮大なファンタジーに膨らんでいきます。
そして、その物語は現代のアメリカ人に対する強烈なアイロニーでもあります。
『イーグルアイ』なんて目じゃないような、笑)
それゆえにこの作品は大人が観ても十分に楽しめるのです。


しかし、ピクサーはモノに感情を表現させるのが本当に上手い。
ウォーリーとイブはロボットだから基本的には表情を作ることができないのに、
そのコミカルな動きで感情を見事に表現しています。
おまけに言葉もほとんどしゃべれないのでパントマイムみたいな感じになっています。
その二人のやりとりが観ていて本当におもしろいです。

そんな「心」を持ったロボット達の交流が、
自分には至高の名作漫画『火の鳥』のロビタと重なりました。


今年最後の感動を得たい人には激オススメ!
posted by 地獄坂 at 23:54| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月16日

『まぼろしの邪馬台国』

タダ券をもらったので見に行きました(笑)

このタイミングで人間ドラマの邦画を見ると、
どうしても傑作『おくりびと』と比べてしまいます。

『邪馬台国』の方は、実話をもとにしている割にはなんとリアリティがないことか。
役者の設定も演技も、わざとらしさが目立っちゃうんですよね。
例えば、竹中直人演じる主人公の学者ですが、
あまりに横暴で自己中心的すぎて、なんで吉永小百合がついていこうと思ったのかがわからない。

あと、脇を固める役者が柳原加奈子や綾小路きみまろなど、
アクが強いのが多すぎる(笑)
「なんでこの配役なのっ?」と思うことしきりでした。

まじめなのか笑わせたいのかわからない。
まさにごった煮状態の映画といっていいかも。


しかし、後半以降の夫婦で邪馬台国を探す旅に出るシーンは、
落ち着いて焦点が絞られている感じがして、個人的には好きでしたね。
盲目の学者を献身的な妻が支えながら旅をするという映像は絵になりました。

最後はちゃんと泣くポイントも用意しあり、
吉永小百合の演技さまさまですね。


良くも悪くも日本のエンターテイメント人間ドラマと言えるでしょうか。
posted by 地獄坂 at 22:10| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月07日

『レッドクリフ PartI』

「三国志」のようなコアなファンのいる物語を映像化するのって、
ホント難しいんだな〜と観た後実感しました。

まず、この映画「80万vs4万の戦い!」と銘打っていますが、
PartIなので実際はそんな大規模な戦いはしません。
行われる戦闘は小競り合い程度の規模だけです。
それは絶対観る前に頭に入れておかないとがっかりします。

あと、三国志を知らない一般人が観たら、
「曹操は一人の女のために戦争を始めたのか!」と思っちゃいますが、
これは史実と全く違います。曹操はそんな小さな男ではありません(笑)
この設定のために命を懸けて戦う男たちが情けなくなってしまうから、
はっきりいっていらなかったんじゃないか?

曹操が単なる悪役として描かれているだけでなく、
この映画では君主は基本的にパッとしないですね。
劉備は民衆想いだけど覇気を感じないし、
孫権は父と兄へのコンプレックスを持ち優柔不断だし。

それに比べると武将たちの活躍シーンはしっかり用意していますね。
「三国無双」などが好きな人はワクワクするんじゃないでしょうか。
映画冒頭で、名将趙雲が劉備の息子の阿斗を背負って逃げる有名なシーンがありますが、
そこでいきなり三国志(の武将)ファンは熱くなるでしょう。
本作では周瑜と諸葛亮も十分に活躍します。


全体的に、予算をかけているだけあって映像のスケールは大きいです。
ただ、肝心の「赤壁の戦い」が始まっていないので評価は難しい作品です。
次作に『ロードオブザリング 王の帰還』以上の戦闘シーンを期待するとしますか。
(多分無理だと思うけど、笑)
posted by 地獄坂 at 21:17| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月03日

『お熱いのがお好き』

お熱いのがお好き.jpg
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とても有名な作品を、いまさらながら観ました。

この映画の要所要所で、
「あ、これは『有頂天ホテル』だ!」とか、
「この展開は『マジックアワー』だろ!」などと思って、
いかに三谷幸喜がビリー・ワイルダーに影響されたかがわかりましたね。

この映画は、三谷映画によくあるパターンの、
始めについた小さなウソが段々大きく膨らんでいって、
はじけそうになるんだけど最後は落ち着くところに落ち着くという、
ドタバタコメディー映画です。

そんなドタバタコメディー映画として観ても本作は一品なんですけど、
やっぱり見どころはマリリン・モンローですね。
初めて映画で全盛期のマリリンを見たんですけど、
ホントにかわいいのったらなんの。
しかもちょっとおバカで、ダイナマイトバディでお色気抜群です。
これでドキドキしない男はウソついているかアレですね(笑)


とにかく、名作と言われている作品は、
たとえ何年たってもおもしろいと再認識しました。
ビリー・ワイルダーはおもしろい。
posted by 地獄坂 at 09:13| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『おくりびと』

日本映画のいいところを全て織り込んだような作品ですね。
独特の間、役者の言葉を言わぬ表情、田舎の人々の人情、
日本独特の四季の変化、そして笑いと泣きをもたらす泥臭い人間ドラマ。

そういう意味で本作は実に「映画的」な作品なんですけど、
そこに新味を与えているのが主人公(本木雅弘)が就くことになる「納棺師」という仕事です。

納棺師とは亡くなった方を棺に納める職業で、
遺族のために故人に最後の晴れ着を着せ死に化粧をほどこす。
それは忌み嫌われている仕事と同時に非常におごそかです。

本木雅弘と山崎努の故人を晴れ着に着せる所作は、
非常に美しくまるで日本舞踊のようです。
それは故人を「あの世」へと送る厳粛な儀式です。
(このシーンで本木と山崎は本当に「役者」だ、と思いました)

この映画はそういったいくつもの死を劇中に見せながらも、
意図的に主人公たちが食べるシーンを多く織り交ぜています。
ここからは観客たちの各々の解釈になると思いますが、
それは、人は必ず死ぬ存在であり、かつ生物の死によって生きている存在である。
だから生と死は明確な線引きはなく、死とは新たな世界への旅立ちである、とも捉えられます。


『おくりびと』はそういった深読みもできるし、
一級のエンターテイメントとしても楽しめる素晴らしい作品だと思います。
こういった良作が海外のモントリオール世界映画祭でグランプリをとったことは、
日本人としてはまことに誇るべきことです。

ここ数年で観た邦画の中では一番といえる作品です。
劇場で観て良かった!
posted by 地獄坂 at 08:55| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月29日

『イーグル・アイ』

つくづく、ハリウッドって非現実な設定を映像化するのうまいなぁ、
とこの作品を観て改めて思いました。

『ボーンアイデンティティー』シリーズなどを観て、
アメリカのCIAの使う通信盗聴システム・エシュロンが、
犯罪に使われたら怖いなぁと思ったことがあるんですが、
『イーグル・アイ』はそんな怖さを作品にした映画です。

高度に機器が電子化され、監視カメラに囲まれた社会は、
どこで誰に会話を聞かれているのか、誰に覗かれているのかわからない。
そしてその個人情報が誰かに掴まれているとしたら?

映画前半は、その全ての情報を握った犯人が何者なのかわからないため、
主人公の二人も観客も訳もわからないまま犯罪に巻き込まれています。

しかし、この映画の残念なところは犯人が分かった後です。
一気に先の展開が読めて、サスペンス色が無くなってしまいます。
それと同時に、その非現実な設定自体がB級色を感じさせてしまうのも残念なところ。


前半は一級サスペンス、後半は二級アクション映画といったところでしょうか(笑)
でも、このアイデアを見事に映像化した心意気に私は拍手します。
posted by 地獄坂 at 21:45| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月06日

『パコと魔法の絵本』

これで今週劇場映画鑑賞3回目じゃ(笑)


『下妻物語』『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督が、
子供向けのコメディファンタジー大作をつくりました。

相変わらず、笑いあり涙ありの中島ワールドを繰り広げています。
久し振りに劇場中に笑いが「ドッ」と沸くのを見ました。
基本的に子供むけの映画なんですが、子供も大人も笑えるポイントはいくつもありました。
特に大人向けの笑いポイントに、私はかなりツボにはまりましたね(笑)
あるオカマが、
「男はコーヒーで、女はミルクだから、オカマはカフェオレなのよ!」
というセリフにはめっちゃうけました。


あと、映像の色彩感覚の美しさの見事なことといったらないです。
絵本をテーマにしているので、まるで映画自体が飛び出す絵本のよう。
『チャーリーとチョコレート工場』のイメージしてもらうと近いかも。


ストーリーは、とある病院に、
重病をわずらって24時間しか記憶が持たない7歳の少女パコが入院しています。
パコは自分の運命をちっとも不運に思わず、
毎日お気に入りの「ガマ王子対ザリガニ魔人」という絵本を読んで明るく過ごします。
そして、その病院には全ての人を敵と思う偏屈老人(役所広司)も入院していて、
初めパコのことを煙たがっていたのですが、ある事件をきっかけに、
(その事件は子供は目をそむけたくなるほどいやな事件なんです)
パコの純粋な心に打たれて改心して、「パコのためになにかしてあげたい」と思うようになります。

そこで考えたのが、24時間しか記憶が残らないパコのために、
お気に入りの「ガマ王子対ザリガニ魔人」の演劇を
病院の従業員と患者を巻き込んでパコに見せてあげること。
そして、パコに少しでもみんなの印象をずっと残してあげることです。

演劇の場面に入ってからは、絵本の世界と現実の映像が入り乱れ、
大人も子供もファンタジーの世界とどっぷりとつかることになります。
ここのシーンのテンポの妙技はさすが中島監督です。

そして、この病人の患者は、みんなそれぞれの人生の問題を抱えているけれど、
こうしてパコという少女を癒すことに精力を傾けることで、
逆に自らが生きることへの勇気を見つけ出すことになるのです。


普通に撮ったら、この題材はとても悲しい話になると思うのです。
でも、中島監督のエンターテイメントへのこだわりをもってすれば、
今回も悲劇は喜劇に見事に変わりました。
私はこれを勝手に『松子効果』と呼ぶことにしました(笑)

とにかく、中島監督、今後も期待です。
posted by 地獄坂 at 00:15| ☁| Comment(0) | TrackBack(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月03日

『ターミネーター3』

劇場で『ターミネーター4』の予告編をやっていたので、思い立って鑑賞。

『2』が歴史に残るぐらいの傑作だったので、
次作品のジンクスでそれほど面白くはないだろうと思っていたら、
意外とアクションシーンに迫力があり、SF作品としてもそれなりに楽しめました。

ただし、一番の見せ場は前半のカーチェイスシーンでしたね。
後半になればなるほどアラが目立ち、B級色が強くなってきました。
T−850はハッキングされてもなぜか復活するし、
ドタバタとストーリーは進み、いつのまにか人類は滅亡の道を進んでいくし、
最大の見せ場になるはずのT−850とT−Xの対決もあっさりと終わるし…

はっきり言ってT−Xって『2』のT−1000より弱いんじゃないか?
でも、かわいいから許す!ってダメか(笑)
posted by 地獄坂 at 16:53| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月02日

『ソウ2』

キャッチコピーが「前作をはるかに超えた」って、全然超えてないぞ。

肝心の謎解きやどんでん返しの部分が前作をはるかに下回っています。
確かに、ラストには騙されたけど衝撃は起きなかったですね。
それよりも警察の無能さと主人公の刑事の無謀さにハラがたちましたね。
「プロなら気づけよっ!」って(笑)


ジグソウという犯人像のビミョーさも今回は気になりましたね。
決して狂気犯ではなくて高度な知能を持っているにも関わらず、
動機が「生の実感を与えるため」というのもなんか弱い。
末期ガン患者ではなくて、もっと狂わせてもよかったのでは?


しかし、サスペンス部分は明らかに弱くなっているけれど、
ホラー映画としての怖さでは2の方が上ですね。
とにかくノンストップで残虐、狂気シーンを見せて怖がらせるのなんの。
心臓が弱い人は見ない方がいいです。


前作は数年前にDVD鑑賞して、かなり衝撃を覚えたんですが、
SAWシリーズ、いつのまにか4まで出ていたんですね。
いいや。痛そうだから2で観るの止めとこ(笑)
posted by 地獄坂 at 17:18| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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