久々に、漫画を読んで泣きました。
そして久々に、漫画を読んで人生を学びました。
まさかいままで山好きを自称していた自分が、
これほどまで山の危険性と魅力を漫画から学ぶことになるとは。
「岳」は北アルプスの山々を舞台にした。
山岳救助隊の日常を描いた物語です。
この漫画は、ひたすら登山のドラマを描いていながら、
同時に様々な人の人生模様もひたすら描いています。
主人公の山岳救助ボランティア、島崎三歩が住む北アルプスには、
実に色んな背景を持った人々が山に登りに来ます。
ある人は、平凡な日常からの脱出だったり。
ある人は、大事な人との約束のためだったり。
ある人は、友人との固い結束を結ぶためだったり。
でも、それらの人に共通しているのは、みんな山に魅せられているということ。
だから三歩は、登山者が危険の認識不足や経験不足で遭難や滑落事故を起こしても、
彼らを決して叱ったりしません。
ただ、こう言うのです「よく頑張った、またここ(北アルプス)で会おう」と。
三歩は、たとえどんな理由だったとしても、
山に来た人たちが大好きなのです。
なぜなら、自分が山をこよなく愛しているから。
そんな、主人公の底抜けな明るさと、
死に対してある種の諦観の念を持った人生観に、自分は憧れました。
「あぁ、オレも山でこんな人に会いたい」と本気で思いました。
自分は、今まで趣味として軽く登山をかじっていただけだと、
「岳」を読んで思い知らされました。
そして、いつか魂を込めるほどの登山をしてみたいと思いました。
また、その登山を幾つになっても楽しんでいきたい。
漫画という媒体の底力を思い知らされた作品です。
山に興味がない人にも是非読んで欲しいです。


